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【幽霊屋敷×水中】幽霊に酸欠に幻覚に大忙し!『ザ・ディープ・ハウス』

作品情報

ザ・ディープ・ハウス』(原題:The Deep House)

公開 2021年
上映時間 85分
監督、脚本 アレクサンドル・バスティロジュリアン・モーリー
出演 ジェームズ・ジャガーカミーユ・ロウ他

あらすじ

廃墟を回り、その動画をアップするYouTuberカップルのベンとティナ。

彼らは、ある湖に沈んだ屋敷を撮影するためフランスの郊外にやって来る。
湖畔で知り合ったピエールに場所を案内してもらい、水中に潜ってみると不気味な屋敷が目の前に—

感想

「幽霊屋敷」×「水中」という、ありそうでなかった組み合わせ。
設定が面白そうだっただけに、ストーリーは…。

ホラーでありながら、ミステリーのような楽しみ方も出来ました。

パニックを表現するためとはいえ、薄暗い水中で暴れると、何をしていて、目線がどこを向いてるのか全く分からかったです。
また、60分耐えられる酸素量でも、減圧の時間を考えると足りないのでは?と疑問に思いました。

この2点で、見にくさを感じることが多いのが残念でした。

雑記

2人の監督

本作で監督・脚本を務めたのは、ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロのコンビ。彼らは、共通の友人を通して知り合い、意気投合して映画製作を始めるようになった。

彼らの長編デビュー作『屋敷女』では、共同監督を務めた。本作は国際的に大絶賛され、フランス産ホラーとしてのジャンルを確立した。

影響を受けた人物に、ダリオ・アルジェントロマン・ポランスキークライヴ・バーカージョン・カーペンターなどを挙げている。

全編水中で撮影

作中に出てくる屋敷は全て、本作のために建てられたセット。

この屋敷のセットを、幅20m×深さ9mの水槽に沈めて撮影された。
沈めっぱなしだと装飾がダメになるので、一部屋ごと水に浸けてシーンを撮影した。

監督いわく「水中での撮影は、通常の3倍の時間を要した」そう。

現実だと死亡確定!?

実際には、作中のような潜水だと2人とも死亡してしまうらしい。

この深さ・時間で大気圧の空気を吸うと、水中で合計97分間減圧する必要があるそう。減圧をせずに、60分後に水深100フィート(30.48m)から上昇すると、壊滅的な減圧障害を引き起こすことになる。

また、息を止めながら上昇することで、さらに重度の潜水障害を引き起こす。