作品情報
『カーニバル・ロウ』(原題:Carnival Row)
公開 | 2019年 |
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シーズン数 | 2 |
エピソード数 | 60分×8話 |
出演 | オーランド・ブルーム、カーラ・デルヴィーニュ、タムジン・マーチャント、デヴィッド・ジャーシー、カーラ・クローム、ジェイミー・ハリス、アンドリュー・ガワー、ジャレット・ハリス、インディラ・ヴァルマ他 |
配給 | Amazonスタジオ |
評価 | 第24回サテライト賞TVドラマ部門で、ジャンルシリーズ賞にノミネート。 第72回プライムタイムエミー賞で、衣装デザイン賞など3部門にノミネート。 |
あらすじ
アヌーン王国がパクト王国に侵略され、かつての同盟国であるバーグ共和国には、”ピックス”と呼ばれる妖精が移住し、人間からは”クリッチ”と呼ばれ差別されている。
バーグの歓楽街”カーニバル・ロウ”では、被害者の肝臓が抜き取られるという連続殺人事件が横行するが、政府は気にも留めない。
そんな中、元兵士の捜査官ファイロだけが、事件を解決するため捜査を進める。
しかし、かつて恋人だった妖精のヴィネットと再会したことで、ファイロの脳裏に忘れようとしていた過去が甦る—
用語
妖精:フェイ(クリッチ)
※()内は蔑称
”フェイ”という単語は、単に妖精全体(人間以外)を指す時と、羽のある妖精”ピックス”のみを指す時があるので、少し分かりにくいです。
世界地図
『カーニバル・ロウ』の世界は、4つの大陸で構成されている。
グレートメインと呼ばれる大洋の西側にメソゲア、東側にティルナノック、ティルナノックの北端と陸続きになっているイグノータがある。
メソゲアと絹海(The Silk Sea)の南に位置する4つ目の大陸、オブスキュラについてはほとんど明らかにされていない。
人間とケンタウロスはどちらもメソゲア起源。
人類は、大陸南部の絹海付近で生まれ、ケンタウロスは北部で生まれた。
人類が北部に拡大するにつれて、ケンタウロスは西へ移動し、外メソゲアの草原に定住するようになった。
フェイの起源はティルナノック。
ファウンとトロウの起源は、イグノータの北端一帯。
コボルドは、ティルナノックとイグノータの間の海にある小さな島々。
時代背景
- ほとんどのフェイはティルナノック大陸が起源で、その歴史は人間よりも遥かに長い。
- 妖精たちが古くからの伝統を守る一方で、人類はテクノロジーを発展させてきた。
- 300年前、人類が初めてティルナノック大陸を発見。
- 妖精の国は神話と伝説の地だったが、多くの軍隊が侵攻し戦場と化した。アヌーン王国はパクト王国に侵攻され続けてきた。
- 7年前、アヌーンの同盟国であるバーグ共和国軍が降伏し、戦争は終結。アヌーンは冷酷なパクトの支配下に置かれ、地獄と化している。
- 現在、多くの妖精が難民としてバーグに移り住んでいる。
人物相関図
カーニバル・ロウ 相関図.pdf - Google ドライブ
感想
設定は特殊ですが、『ハリー・ポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』のような世界観だと思えば、すんなり入り込めると思います。
全体的には、かなり暗めな雰囲気です。
生々しいシーンや、内臓系のグロテスクなシーンがあるので、苦手な人は要注意。
男女が揃うとすぐに恋愛が始まるのが、少ししつこく感じました。
S1のメインである連続殺人事件が、主人公のために設定したような出来事すぎて、少し冷めました。
独自の用語が多くて調べたくなりますが、Wikipediaの登場人物の欄には気をつけてください。まぁまぁネタバレが書いてあります。
カーラ・デルヴィーニュがめちゃくちゃキレイ。
シーズン2で完結なので、一気観しやすいです。
雑記
兄弟で出演
バーグ王国の首相アブサロム・ブレイクスピアを演じたジャレッド・ハリスと、主人公ファイロを目の敵にする警官ドンビーを演じたジェイミー・ハリスは実の兄弟。
兄弟そろって、重要な役を演じた。
現代の問題を予言
本作は、政府の抑圧、階級、人種、移民、性差別、エリート主義について描いている。
脚本は、番組制作の17年前に書かれていたにもかかわらず、放送時には同じような問題が同様に重要視されていた。本作は、ビクトリア朝のファンタジー設定に基づいており、現実世界を反映した政治的および社会的問題を、安全に議論できる仮想空間として機能している。
バーグ王国は、「産業革命期のイギリス」に類似している。