概要
| 社名 | GDH 559 |
|---|---|
| 設立 | 2016年 |
| 創業者 | ジナー・オーソットシン |
| 公式サイト |
「GDH 559」は、2015年末に解散したタイ最大手の映画スタジオ「GTH（GMMタイハブ）」の後継企業。社名は、Gross Domestic Happiness（製作者と観客の幸福度）の頭文字と、創立日（仏歴2559年1月5日）と共同出資者の数である59を組み合わせたもの。出資者の中には、映画監督や俳優も名を連ねている。
同社のロゴが出来るまで会社名は「GDH559」としていたが、公式ロゴが出来た際に社名を「GDH」とした。
主な作品
映画
『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』（2017）
“金”を盗むのではなく“学位”を盗むという、カンニング・クライムスリラー。
学歴社会のタイで、真剣にカンニングの方法を模索する過程は、終始スリルがあって面白かったです。
さらに、メインキャストの4人は演技経験がほぼ無かったらしいです。とてもそうは見えなかったです。さらに、アドリブもたくさんあったらしいです。
私自身も、この作品で「GDH」の存在を知りました。
『ホームステイ ボクと僕の100日間』（2018）
小説家の森絵都のヤングアダルト小説『カラフル』を原作とした作品。ここで言う「ホームステイ」とは、一度死んだ人の魂が、誰か別の死んだ人の体に入って生き返るということを指しています。
『ハッピー・オールド・イヤー』（2019）
前述の『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』で主演を務めたチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが、本作でも主演しています。
留学先のスウェーデンで”ミニマル・スタイル”を学んだデザイナーのジーンが、実家をリフォームしてデザイン事務所にするべく、内装が始まる1ヶ月弱の間に断捨離を行う—
『プアン／友だちと呼ばせて』（2021）※GDHは配給のみ
監督は『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ。さらに、『花様年華』や『恋する惑星』の監督ウォン・カーウァイが製作を務めたロードムービー。「プアン」はタイ語で「友達」の意味。
NYでバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。白血病で余命宣告を受け、最期の頼みを聞いてほしいという。タイに駆けつけたボスが頼まれたのは、元恋人たちを訪ねる旅の運転手。しかし、旅が終わろうとしたその時、ウードがボス〈ある秘密〉を打ち明ける—
『ゴースト・ラボ: 禁断の実験』（2021）
主演は、『プアン／友だちと呼ばせて』でも主演を務めたタナポップ・リーラットタカチョーン。
病院で怪奇現象を目撃した2人の若い医師は、霊の存在を証明しようと異様なほどに執着するようになる—
『女神の継承』（2021）
日本でも話題となった『哭声 コクソン』で監督を務めたナ・ホンジンが製作を務めた、韓国・タイ合作のモキュメンタリー*1映画。
タイ東北部の小さな村で暮らす、若く美しい祈祷師一族のミン。ある日、原因不明の体調不良に見舞われ、まるで人格が変わったように凶暴な言動を繰り返す。途方に暮れた母親は、祈祷師である妹のニムに助けを求める—
『スピード&ラブ』（2022）※GDHは配給のみ
監督は、『ハッピー・オールド・イヤー』のナワポン・タムロンラタナリット。
スポーツスタッキング*2の2018年チャンピオンのカオは、記録のことばかり考えるあまり、献身的に支えてくれた恋人から捨てられてしまう。彼女がいなくなった家で、彼は練習に集中しようとするが—
『OMG! オー・マイ・ガール』（2022）
本作の監督を務めたティティポン・グートトーンタウィーは、これまでに撮ったMVの再生回数の多さで話題になり、そのストーリー性が期待され、長編映画の監督に抜擢された。
とことんすれ違うガイとジューンの恋の行方をコメディ要素満載で描く。
その他の作品
- 『トッツィーズ&フェイクスター』（2019）
- 『運命のふたり －劇場版－』（2022）
ドラマ
『グレートメン・アカデミー』（2019）
ラヴは、男子校「グレートメン・アカデミー」のウィヤに片思い中。彼を中傷した同級生にケガをさせて停学になったラヴはある日、ケガをしたユニコーンに出会う。ラヴが助けると、ユニコーンは願いを叶えると言い、ラヴを男に変身させる。親友のユーとミーは、ウィヤに近づくためにラヴをアカデミーに潜入させる—
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『Bad Genius The Series』（2020）
GDHの出世作となった『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のドラマリメイク。
『DELETE/デリート』（2023）
監督は『ホームステイ ボクと僕の100日間』のパークプム・ウォンプム。メインキャストには、『プアン／友だちと呼ばせて』のアイス・ナッタラットや、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンなど。
人間の存在を消去できる携帯電話。この携帯電話を手にしたダブル不倫関係にある男女は、2人一緒の新たな人生を計画し始める—
雑記
これらの作品の中から適当に1つ選んで、監督やキャストの他の作品を追ってみてください。面白いほど、別の「GDH」製作の作品に行きつきます。それほど「GDH」の作品は人気で、タイ国内では知らない人はいないほどです。もちろん、世界でも話題を呼んでいます。
今となっては、タイ映画界で1強と言ってもいいほど、その影響力は絶大です。
