作品情報
『コードネーム U.N.C.L.E.』(原題:The Man from U.N.C.L.E.)
公開 | 2015年 |
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上映時間 | 116分 |
監督、脚本 | ガイ・リッチー |
原作 | TVドラマ『0011ナポレオン・ソロ』 |
出演 | ヘンリー・カヴィル、アーミー・ハマー、アリシア・ヴィキャンデル、エリザベス・デビッキ他 |
評価 | 予告編を表彰する第17回ゴールデン・トレーラー賞で、最優秀テレビCMグラフィック賞、モーション/タイトル・グラフィック賞を受賞。 アメリカの「タイム」誌で、「2015年の映画トップ10」にランクイン。 |
あらすじ
東西冷戦下の1960年代前半。
核兵器とその技術の拡散によって、世界を滅ぼそうと企む謎の国際犯罪組織の存在が明らかに。
この陰謀を阻止すべく、CIAのナポレオン・ソロとKGBのイリヤ・クリヤキンは、長年の敵対意識はさておき、組織壊滅の合同任務に就く。
組織に潜入する鍵を握る、失踪したドイツ人科学者の娘ギャツビーを守りながら、父親を探し出すため奔走する。
考え方もやり方も何もかも正反対の2人は、核爆弾大量生産の危機から世界を救えるのか—
感想
2時間足らずですが、見どころがたくさんあって、あっという間でした。
路地に挟まる車、優雅にサンドウィッチを食べるシーン、俯瞰で見るカーチェイス、湖面を走る車etc...。
クールな部分と、少し抜けてる部分のメリハリもあって観やすかったです。
レトロな服装のアリシア・ヴィキャンデルが見れるだけでも、価値があると思います。
雑記
キャスト変更の妙
そもそも監督は、『オーシャンズ』シリーズで知られるスティーヴン・ソダーバーグが務める予定だった。その時点では、ナポレオン・ソロ役にジョージ・クルーニーが起用されていた。しかし、クルーニーが健康上の問題を理由に降板し、その3ヵ月後、キャスティングの懸念や予算に関するスタジオとの意見の相違を理由にソダーバーグも降板した。
その後、監督はガイ・リッチーに決まり、ソロ役はトム・クルーズの予定だったが、『M:I/ローグ・ネイション』に専念するため、降板することになった。
その後、当初はイリヤ・クリアキン役の候補だった、ヘンリー・カヴィルがキャスティングされた。カヴィルはその後、『M:I/フォールアウト』でトム・クルーズと共演することになる。
個人的には、ヘンリー・カヴィルの方がハマり役でした。トム・クルーズは、イーサン・ハントのイメージが強すぎて、軟派な男はイメージしづらかったです。
メインキャストの4人
メインキャスト4人の顔面偏差値が高すぎです。
また、ヘンリー・カヴィルの身長が185.4㎝で既に高いですが、エリザベス・デビッキが190.5㎝、アーミー・ハマーが195.6㎝と、かなり高身長の俳優が揃っています。
親友との複雑な関係
『キングスマン』で知られるマシュー・ヴォーンと、ガイ・リッチーの作風がすごく似ているなと思って調べてみると、2人の複雑な関係を知りました。と言うのも、2人は元々親友で、共同で作品を作っていました。過去形なのには理由があります…。
出会った2人は「SKA Films」を共同で立ち上げ、製作をヴォーン、監督をリッチーが務める形で、デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を製作。本作は批評・興行・採算面で成功を収め、2人それぞれ900万ポンド(約19.5億円)を得た。続く『スナッチ』も好評だったが、ここで転機が…。
2000年、リッチーが歌手のマドンナと結婚(2008年に離婚)。その後、マドンナ主演で『スウェプト・アウェイ』を監督するが、全くヒットせず。2003年末、夫婦揃ってゴールデンラズベリー賞を受賞してしまう。公私混同した彼の仕事に批判が集まった。
同時期に2人の親友関係は崩れていき、「SKA Films」にヴォーンだけが残る形で「Marv Films」に改名。新会社での最初の作品として、ヴォーンの監督デビュー作『レイヤー・ケーキ』が製作された。実は、リッチーが監督する予定だったが、仕事の都合で降板することになり、急遽責任を取る形でヴォーンが監督を務めることになった。これ以降、2人は一緒に仕事をしていない…。
なかなか惜しい出来事ですね。作風が似ているので、おそらく作りたいものは同じはずなのに。いつか和解して、共同制作の作品も観てみたいものです。
⇩詳しくは、下の記事を読んでみてください。