映画好きのドグマ

映画についての素人の戯言

【独立映画の雄】独自の戦略で映画界を席巻する製作・配給会社「A24」

概要

社名 A24
設立 2012年
創業者 ダニエル・カッツ、デヴィッド・フェンケル、ジョン・ホッジス
部門 ・A24 Television
・A24 International
公式サイト

「A24」は、2012年8月20日に設立されたニューヨークの独立系スタジオ。映画やテレビ番組の製作、配給、出資を専門としている。

大手の映画出資会社出身のダニエル・カッツ、デヴィッド・フェンケル、ジョン・ホッジスが、映画配給を専門とする「A24 Films」を共同で設立。「A24」という社名は、カッツがイタリア旅行で高速道路<アウストラーダA24>を運転している時、設立を決心したことに由来する。

特徴として、作品のテイストに合わせたロゴのアレンジや、ロゴ入りグッズの販売など、独自のブランド戦略が挙げられる。2020年には、新型コロナウイルスに伴うチャリティーオークションを開催し、映画の小道具や衣装を出品。また、映画の舞台となった場所で、聖地巡礼を兼ねた野外上映も開催。
SNSを活用した宣伝も人気で、「独立系の作品から離れた若い層を劇場に呼び戻した」とも言われている。

設立からわずか3年半後の第88回アカデミー賞では、『ルーム』が主演女優賞ブリー・ラーソン)、『AMY エイミー』が長編ドキュメンタリー映画、『エクス・マキナ』が視覚効果賞をそれぞれ受賞。
翌年には、『ムーンライト』が8部門にノミネートされ、作品賞助演男優賞マハーシャラ・アリ)、脚色賞を受賞。

2016年に社名を縮めて「A24」とした。

映画

2013年9月、「ディレクTVシネマ」と4000万ドルで配信契約を交わし、『複製された男』が初の対象作品となった。同年、「Amazonプライム」とも契約を交わし、A24の配給映画はプライム・ビデオで視聴可能に。

2015年、『ルーム』『エクス・マキナ』の米配給権および『ウィッチ』の世界配給権を獲得したことで知名度を上げ、より大きく成長。

2018年3月26日、共同創業者のジョン・ホッジスが退社。

2018年11月15日、「A24」と「Apple」は複数年にわたる契約を結び、Appleのオリジナル映画の製作を発表。2020年、ソフィア・コッポラ監督の『オン・ザ・ロック』が初の対象作品となった。

2022年現在、35以上のアカデミー賞にノミネートされている。

現在の世界興行収入TOP5は、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(1億340万ドル)、『ヘレディタリー』(8,250万ドル)、『レディ・バード』(7,900万ドル)、『ムーンライト』(6,500万ドル)、『アンカット・ダイヤモンド』(5,000万ドル)。

ドラマ

2019年にはHBOとタッグを組み、ソーシャルメディア社会を生きるティーンエイジャーの葛藤を描いた『ユーフォリアEUPHORIA』が放送された。主演のゼンデイヤは、第72回と73回のプライムタイム・エミー賞主演女優賞(ドラマ部門)を2年連続で受賞。

主な作品