作品情報
『エル ELLE』(原題:ELLE)
公開 | 2016年 |
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上映時間 | 130分 |
監督 | ポール・ヴァーホーヴェン |
原作 | フィリップ・ジャン『Oh...』 |
出演 | イザベル・ユペール、クリスチャン・ベルケル、アンヌ・コンシニ他 |
評価 | 第69回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールにノミネート。 第74回ゴールデングローブ賞で主演女優賞と外国語映画賞を受賞。 第89回アカデミー賞で主演女優賞にノミネート。 |
あらすじ
ゲーム会社のCEOとして働くミシェルは、自宅で覆面を被った男に襲われる。何事もなかったかのように日常生活を送る彼女だったが、犯人が身近にいることに気づく。
犯人を追うにつれて、自身に潜んでいた欲望や衝動に突き動かされ、周囲を巻き込み波乱を巻き起こしていく—
感想
前情報もなく期待していなかった分、冒頭のシーンや展開の仕方が意外でかなり面白かったです。
本作のテーマは、”強かな女性像”だと感じました。
冒頭、レイプされたのにもかかわらず、淡々と部屋を片付け、風呂に入り、寿司の出前を頼む主人公。この描写で一気に引き込まれました。
終わり方もおしゃれでかつ余韻もあり、かなり印象的でした。
登場人物が多く、その関係性も会話の内容から読み取る必要があるので、集中して観る必要があります。
内容は重めですがコメディチックなとこもあり、観てて飽きません。
シビアなテーマを扱っていますが、説教臭さや、フィクションらしい収まりの良さがないところも面白かったです。
また、主人公が若々しい美人ではなく、どう見ても40代以上で、大人の女性の美しさと威厳に満ちたヒロインがモテモテな設定に、フランス映画らしさを感じました。
雑記
ポール・ヴァーホーヴェン監督
ポール・ヴァーホーヴェンは、オランダ・アムステルダム出身の映画監督。
1987年公開のSFアクション大作『ロボコップ』で一躍知名度を高め、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション『トータル・リコール』で大ヒットを収め、アカデミー視覚効果賞も受賞。シャロン・ストーン主演のエロティック・サスペンス『氷の微笑』も反響を呼んだ。
一方、過剰な暴力描写などでたびたび物議を醸しながらも、鬼才として作品を世に問い続けている。