作品情報
『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』(原題:The Haunting of Hill House)
公開 | 2018年 |
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エピソード数 | 60分×10話 |
原案、監督 | マイク・フラナガン |
脚本 | マイク・フラナガン他 |
原作 | シャーリー・ジャクソン『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』 |
出演 | ヘンリー・トーマス、ミヒウ・ハウスマン、カーラ・グギーノ、ティモシー・ハットン、エリザベス・リーサー、オリヴァー・ジャクソン=コーエン、ケイト・シーゲル、ヴィクトリア・ペドレッティ、マッケナ・グレイス他 |
音楽 | ザ・ニュートン・ブラザーズ |
配給 | Netflix |
評価 | 第45回サターン賞配信テレビシリーズ部門で最多の6部門にノミネート、最優秀主演男優賞を受賞。 |
あらすじ
数々の怪奇現象を経験した家から引っ越した一家。しかし、決して消えることのない凄惨な記憶が、過去と現在の狭間に揺れる家族の心と体を蝕んでいく—
人物相関図
感想
ジャンルとしては一応ホラーですが、個人的には上質なミステリーのように感じました。最終的には、切なく悲しい家族の物語でした。
ホラーでありながら、泣ける作品はなかなか珍しいと思います。
序盤は過去と現在を行き来するので、少し難しく感じますが、過去の点が線になっていく流れがとても気持ち良かったです。
最初の2話くらいは、登場人物の名前と、どの子役が誰の幼少期なのかを覚えるのに少し苦労しました。
少しの出演でしたが、マッケナ・グレイス(12歳)の存在感が凄かったです。
5話までは、3男2女の抱えるトラウマが1話に1人ずつ明かされていくので、分かりやすいです。
個人的に印象的だったのが、5話です。とにかくとても悲しくなりました。
6話の長回しによる演出や、9話の怒涛の展開にも痺れました。
解説
開かずの”赤の部屋”
雑記
多くのホラー作品を生み出した監督
本シリーズの監督マイク・フラナガンは、ホラー作品を中心に制作している。ホラーにありがちなジャンプスケアに頼らない彼のホラー演出は、ホラー小説の巨匠スティーブン・キングなど多くの著名人から賞賛されている。
死の受容過程(悲しみの5段階モデル)
ドイツの精神科医キューブラー・ロスは200人もの末期がん患者と面会し、死を告知された本人や家族がどんな精神的段階を経ていくのかを明らかにした。
初めは死の否認から始まり、最後には死を受容していくというものです。
クレイン家の5人の子供たちはそれぞれ、
を表している。
テオを演じた2人の女優
マッケナ・グレイスとケイト・シーゲルは、それぞれ自分の演じたテオの人格で日記をつけ、その経験や考えを綴った。
そして、互いの日記を交換し、幼少期と現在のテオをより深く理解することができた。
テオドラを演じたケイト・シーゲル
フラナガン作品でケイト・シーゲルをよく見るなと思ったら、2人は夫婦でした。
彼女は『オキュラス 怨霊鏡』『ジェラルドのゲーム』『真夜中のミサ』など、フラナガン作品に多く出演。
本作の撮影中、彼女は妊娠していました。2人の間に初めて生まれた娘を「テオドラ」と名付けたそうです。それほど、本作は思い入れの強い作品だったのかもしれません。
⇩監督の次回作についても書いているので、ぜひ。