作品情報
『スニーキー・ピート』(原題:Sneaky Pete)
公開 | 2015年 |
---|---|
シーズン数 | 3 |
エピソード数 | 50分×10話 |
出演 | ジョヴァンニ・リビシ、マリン・アイルランド、シェーン・マクレー、リーベ・バラール、ピーター・ゲレッティ、マーゴ・マーティンデイル、マイケル・ドレイヤー、イーサン・エンブリー、ブライアン・クランストン他 |
配給 | Amazonスタジオ |
評価 | 映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では、3シーズン合計で支持率96%を記録。 |
あらすじ
抜群の記憶力を持つ詐欺師のマリウスは、ギャングからの借金が返せず、身を隠すため自ら刑務所に入る。
3年後に出所したマリウスは、同房だったピート・マーフィーの名を騙り、ピートとは20年間疎遠だった祖父母の家に身を寄せる。
しかし、彼らは多くの問題を抱えており、マリウスもそれに巻き込まれる。
その一方で、今まで経験したことのない家族の愛情にも触れていく—
人物相関図
スニーキー・ピート.pdf - Google ドライブ
スニーキー・ピート ゲスト.pdf - Google ドライブ
感想
〈S1〉
コンゲームは、やっぱり最高ですね。
こう言うと失礼ですが、主人公がいわゆるイケメンじゃなく、めちゃくちゃ嘘つき顔ですw
安全だと思って逃げ込んだ家族の個々人がそれぞれ問題を抱えていて、良い方や悪い方に絡んでいて面白いです。
後半にかけての畳み掛けは凄かったです。
最終話が章立てられていることや、ポーカールームのシーンが、『スティング』を思い出しました。
本物のピートは2年後に出所なので、今後どう関わってくるか楽しみ。
〈S2〉
序盤に、ピートがついに釈放。
ピート本人が釈放されてからも、正体を隠しながら家族のフリをするマリウスが凄い。
今シーズンも問題が山積み。
それらが重なり合って、最後にどう解決するのかワクワクしました。
お爺ちゃんコンビが強いw
お決まりの、詐欺仲間たちが集合するシーンも最高でした。
〈S3〉
遂に、ジュリアに正体がバレたところから始まります。
この時点で、マリウスの出所から2週間という衝撃。
短期間に問題起きすぎw
今シーズンは騙し合い要素が薄まった分、家族にフォーカスされていました。
Amazonのドラマ制作方針の変更により、今シーズンで打ち切りに。
急に打ち切りが決まったこともあり、終盤はかなり駆け足になっていました。
登場人物も増えてきて、まだまだ続きそうだっただけに残念でした。
見どころ
潜伏先がまさかの問題だらけ
この作品は、並外れた記憶力を持つ詐欺師が、ギャングから身を隠すために他人になりすまし、その人物の実家に逃げ込むところから始まります。
しかし、一息つけると思ったのも束の間、その家族は様々な問題を抱えていて、それに巻き込まれてしまいます。
他人になりすまして家族の一員になる時点で既に凄いですが、さらに家族の問題に巻き込まれ、それらを解決しながら自らの問題にも対処するという、なかなか見ない設定だと思います。
華麗で爽快な騙し合い
騙し合いはシーズンを追うごとに落ち着くものの、一見の価値があると思います。
構成としては、各シーズンの最終話に仕上げとなるコンゲームが繰り広げられます。
それが成功して、ひとまず一件落着という終わり方です。
シーズン1ではコンゲームの代表作『スティング』を、シーズン2では『オーシャンズ』シリーズを思い出しました。
一難去ってまた一難
主人公のマリウスは、常に自身の問題と家族の問題との板挟み状態で、息をつく暇がありません。
それくらい忙しくて、観ていて全く飽きません。
各エピソードの最後まで観たら、続きが気になって仕方がないと思います。
雑記
製作総指揮はあのドラマの主演
あの超人気ドラマ『ブレイキング・バッド』で主演したブライアン・クランストンが、本作の製作総指揮を務めた。
”ターク”とは
本作(特にシーズン1)では、かつて失敗した究極の詐欺「ターク」という言葉が出てくる。
これは、詐欺のスタイルの1つを指す言葉。
その由来は、1970年にヴォルフガング・フォン・ケンペレンが女帝マリア・テレジアを喜ばせるために作った機械の名前からきている。
この機械は、トルコ人の人形がチェスを指すオートマタとして知られていた。しかし実際は、チェスの駒に磁石が埋め込まれており、マシンの中に隠れた腕利きのチェスプレイヤーが、チェス盤の下から磁石を使いプレイするという仕掛け。
この機械の仕組みは、1820年代に見破られるまで一切バレなかった。
ベンジャミン・フランクリンやナポレオン・ボナパルトなど、多くの支配者がこの機械に敗北した。
これらのことから、隠れた人物を使って人を騙すことを「doing Turk」と呼ぶようになった。
隠れた人物とは、自分が気づかないうちに詐欺に加担している人物を指す。
記憶の宮殿
主人公の詐欺師マリウスは、ずば抜けた記憶力(”記憶の宮殿”)を持っている。
『ハンニバル』や『シャーロック』でも言及されていました。
⇩以下の記事で詳しく説明しています。